希望する日時に希望する場所への特典航空券が予約できなかったことがきっかけで、年会費を払い続ける限り半永久的にANAの準上級会員として扱われるSFC(スーパーフライヤーズカード)を取得しようと一念発起しました。
皆さまご存知のとおり、ANAは航空会社です。
そして、その準上級会員になるための条件はごくごくシンプルで、
ことです。
正確には、フライトによって得られるプレミアムポイント(以下、PP)を1月~12月までの間に50,000ポイント得て、プラチナ会員(事前サービス期間含む)期間内にSFC発行申し込みを行い、審査が通れば晴れてSFCホルダーとなります。
……ちょっとややこしいですね(笑)。
ということで、SFC取得までの流れを順を追って見ていきましょう。
【SFC取得までの流れ】
- フライトでPPを50,000以上獲得し、会員ステータスをプラチナに上げる
- プラチナ会員資格取得後、会員資格有効期間中にANAのホームページよりSFC発行申込書依頼を申請する
- クレジットカード会社の審査に通過し、SFCホルダーに!
SFC取得までには、大きく分けて3つのハードルを越える必要があることがおわかりいただけたと思います。
まずは、50,000PPを貯めること。
次に、期間内にSFC発行申込書を申請すること。
最後に、クレジットカード会社の審査に通過すること。
どれか1つでも欠けてしまったら、SFCを取得することはできません。
フライトで獲得しなければならない50,000PPのうち、25,000PPはANA便を利用する必要がありますが、基本的には「乗ればいい」ので、大きな問題ではありません。
SFC発行申込書に関しても、うっかり忘れた、なんてことのないように早め早めの行動を心がければ大丈夫。
ただし問題は、最後の「クレジットカード会社の審査」です。
なぜなら、前者2つは自分自身の努力次第でいかようにもなりますが、クレジットカード会社の審査は相手に委ねるしかないゆえに、「審査落ちで発行できなかった」という最悪の事態が発生する可能性が少なからずあるからです。
では、審査落ちを防ぐ手立てはないのでしょうか?
100%安全とは言い切れませんが、あるにはあります。
その方法が、 修行開始前にANA ワイドゴールドカードを発行しておく こと、です。
私が取得したSFCは見た目どおり、ゴールドカードの一種です。
そこで、あらかじめANA ワイドゴールドカードの審査を通過し、発行しておけば、SFCへの申し込みが「新規」ではなく「切り替え」となり、ほぼ審査不要となります。
逆に言うと、ANA ワイドゴールドカードの審査が通過しない状態でSFC修行を行ったとしてもSFC発行時の審査で落とされてしまう可能性があるので気を付けましょう。
私は、ANA VISA ワイドゴールドカードからANAスーパーフライヤーズ ゴールドカード(VISA)に切り替えをしました。
多くの修行僧が同様のパターンで切り替えているようですが、SFC=ゴールドカードではなく、一般カードも存在します。
一般カードとゴールドカードの違いはまず年会費。
年会費は11,070円。
家族会員はその約半額です。
しかし、このカードのデメリットは 「マイル移行費用がかかる」 ということがあります。
クレジット利用によって獲得したポイントをANAマイルへ変換する際、JCBで5,400円、VISA・マスターの場合は6,480円の手数料が発生してしまいます。
しかもこれが毎年発生する点には留意しましょう。
また、ANA一般カードやワイドカードを持っている方は「切り替え」扱いとなり、無審査でカードを取得することができます。
一方の、ANAスーパーフライヤーズ ゴールドカード。
年会費は一般カードより5,000円ほど高い16,200円。
家族会員は8,100円です。
VISA、JCB、Masterと3種類から選べますが、私はVISAを所有しています。
もし、VISA→JCBのようにブランドを変更した場合は、年会費が2重で発生しますが、VISA→VISAという切り替えの場合は、すでに支払っているカードの年会費が切れ次第SFCの年会費が適用されるため、年会費が2重で請求されることはありませんので、ご安心ください。
またゴールドカードは、SFC一般カードの場合に発生する マイル移行手数料が無料 になります。
SFC一般カードの場合、せっかくポイントを貯めてもそれを最大効率でマイルへ移行しようとすると移行手数料が発生してしまうんです。
VISAの場合は、10マイル移行コースは年間6,480円が年会費の他にかかります。
そのあたりを加味して改めてカード保有コストを考えてみると
ただし、一般カードで貯めたポイントをマイル交換する際に還元率が0.5%に落ちてもいいという方は、移行手数料の支払いはなくなりますので、11,070円でSFCを保持することが可能となります。
一般SFCの年会費は11,070円。
ゴールドに比べて確かに「安い」ですが、クレジットカードの年会費としてはやはり高額の部類になります。
ただし、VISAを選べばANAスーパーフライヤーズ ゴールドカードの年会費を
そのからくりがこちら。
※1 |
※2 |
||||
スーパーフライヤーズ | 本会員 | 10,250円 | 9,275円 | 9,750円 | 9,275円 |
家族会員 | 5,100円 | 4,575円 | 5,100円 | 4,575円 | |
スーパーフライヤーズゴールド | 本会員 | 15,000円 | 11,500円 | 14,000円 | 10,500円 |
家族会員 | 7,500円 | 6,000円 | 7,500円 | 6,000円 | |
VISAプラチナスーパーフライヤーズプレミアム | 本会員 | 80,000円 | ― |
※表記は税抜き金額になります。
※1 マイ・ペイすリボへご登録のうえ、年に1回以上カードをご利用になれば年会費が割引になります。
※2 過去1年間に6回以上の請求がある方が割引となり、翌年度以降の年会費が割引となります。
※ 初年度は、マイ・ペイすリボの割引のみ適用となります。
※ 家族カードにはWEB明細書サービスご利用による割引はございません。
※ ANA VISAプラチナ スーパープライヤーズ プレミアムカードは年会費の割引はございません。
※ 各種年会費、弊社情報誌定期購読料、一部の保険料およびリボ払い・分割払い・キャッシングリボのお支払い分などは、本サービスにおけるカードご利用条件の対象となりません。
マイ・ペイすリボ+WEB明細書サービスを申し込みするだけです。
リボ払いに関しては抵抗がある方も多いと思いますので、後日、リボ手数料を最小限に抑えつつ、最大限マイルを獲得する方法をご紹介します。
さて、ここまでが、SFC修行に興味を持っている方が修行決行する前までに知っておくべきことを書いてみました。
正直、簡単な道のりではありませんが、これらを踏まえて着実にSFC取得に向け行動を起こしましょう。
というわけで、以下が今日の本題(笑)。
私のSFC修行の話に戻ります。
私のSFC修行宣言を聞いたドS夫の第一声は
「は!? なにそれ?スーファミのこと?」
でした。
…
…
…
…
いや、違うし。
それまでの陸マイラー活動にドS夫はノータッチ。
全てを一任されており、特に不便もなく活動してきましたが、さすがに今回は「一任」とはいきませんでした。
「まず、どういうものかわからないから、きちんと教えて」
と、ドS夫。
まぁ当然の流れです。
頭ごなしに否定されたわけではないので、まだ芽はあります。
そして、子供達が寝た後に夫婦会議をしました。
主な議題は以下です。
- 内容と費用
- メリットとデメリット
- スケジュール
話し合った後、ドS夫が出した結論は……
「正直、くだらないなと思う(笑)。でも、それでもやりたいって言うんなら、とことんやるべし。なんなら、3月中に解脱を目指そう!」
※話をしたのは2017年1月中旬ごろ
…
…
…
…
ん?
3月??
あと2ヶ月ちょっとで50,000PP(プレミアムポイント)達成できるの!?
「3月中に解脱を目指そう!」
というドS夫からのまさかの提案に私の方がきょとん、です。
羽田-那覇をプレミアム旅割28もしくは、プレミアム株主優待で9往復すれば50,000PP達成できるじゃない。
それじゃダメ?
ところが、ドS夫がSFC修行を承認するために提示してきた条件はこうでした。
- 修行期間は極力短く
- 行くなら週末
- 3月までに解脱は無理でも、3月までに75%程度までは終えること
- 費用も可能な限り抑える
そこからは、何事においてもリサーチ大好きな彼のSFC修行関連ブログ漁りが始まりました。
そして、その数時間後には、翌月のフライト予約が完了したのです。
この時点で朝の3時。
いい大人が揃って何をやってるんだか、ですね。
というわけで、2月のフライト内容は以下のように手配をしました。
- 羽田-那覇
- 那覇-羽田
- 成田-シンガポール
- シンガポール-成田
- 成田-那覇
- 那覇-羽田
国内線 4レグ(区間)、国際線2レグ(区間)です。
修行僧・尼の間で有名なOKA-SINタッチ(後述)っていうやつですね。
となりました。
今回は身銭を切った格好です。
続いて、獲得できるPPを見てみます。
獲得PPはANA SKY WEBにある、
[ANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーション]
にて計算することができます。
すると、今回の修行で得られるPPが次のように算出されました。
- 羽田-那覇 1476
- 那覇-羽田 1968
- 成田-シンガポール 5368
- シンガポール-成田 5368
- 成田-那覇 1968
- 那覇-羽田 1476
支払った金額を獲得PPで割ると、今回の修行で1PPを獲得するにあたり、いくらかかっているのかという「PP単価」がわかります。
146860÷17624=8.33
つまり、記念すべきSFC修行1回目のPP単価は…
8.33PP単価は10以下に抑えられれば御の字ということなので、まずますの数字ではないでしょうか。
私は来月、シンガポールに行きます!
でも滞在時間は7時間あるかないかです!
しかもその前に、東京と那覇を往復しちゃいます!
このような飛び方をOKA-SINタッチというらしいです。
私はシンガポール0泊(7時間滞在)、那覇1泊でこなします。
OKAは那覇空港の3レターコード。
SINはシンガポール・チャンギ国際空港の3レターコード。
タッチは、到着後滞在時間が極力短いためタッチして帰ってくる、ということからそのように揶揄されているんだとか。
夫は
「修行尼って言われるようなことをするんだから、修行らしいことをしてもらわないと!」
とにっこり。
いきなりの展開に戸惑う私を見て、なんだか嬉々としています。
私、大丈夫でしょうか?
でも、自分から言い出した話です。
国内線はエコノミーだけど、長時間フライトの国際線はプレミアムエコノミー。
また、期間限定運賃が設定されていたので、それを利用しPP単価を8.33に抑えることができました。
ちなみに、那覇から帰着後は会社に直行します。
「そういうことで貴重な有給休暇使うなんてねぇ? 自分がするって決めたことなんだし……」
と言われてしまったので、気力を踏ん張ってお仕事に向かいます。
でも、夫のドS修行指令はこれだけでは終わりませんでした。
SFC修行2回目の旅程も予約済みなのですが、それについてはまた次回にでも。
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